「Heron in Flight」(副題:「碧き羽音」)が、ようやく出来上がりました。
時間がかかった訳は、制作途上だった当初の作品プランを放棄し、最初から作り直したので。
今回の主役は、「Great Blue Heron(オオアオサギ)」で、北米大陸に棲息するペリカン目サギ科の鳥です。
彫った版木は18枚で、基調色を「ピーコックブルー」とし、多様なボカシ技法を使って25度摺り(限定20部)。
試行錯誤を重ねた表現は、海に浮かぶ満月の濃淡、そしてアオサギの翼の光沢と羽毛の柔らかさ。
初めてのチャレンジは、「金箔の砂子」をあしらった技法。
どうせならばと純金箔(24K)を使い、定着剤には膠液を。
翔び立つアオサギの動的な表現を試みて、「羽ばたく音」と「流れる風」をイメージしたものの、果たしてその出来映えは?
最後に落款印を押し、エディションナンバーと作品タイトルを記載して署名すれば、目出たく完成。
どんな額縁が似合うだろうか、あれこれ考えるのも楽しみで。
楮100%の越前手漉き和紙を用いたサムホールサイズ(15.8×22.7cm)の作品ですが、来年、どこかの公募展に出展するつもりです。