アゲハ蝶の眼には?

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今年もまた、夏アゲハの季節に。
ヒラリヒラリと優雅に舞う姿は、人の心を和ませてくれます。

芋虫・毛虫の幼少期には嫌われがちですが、美しい成虫になるとこよなく愛される不思議さ。

平安時代の「堤中納言物語」の中には、虫愛づる姫君の話が。

この姫君は、幼虫が蝶々に変わっていく様子を眺めて楽しんだと。

一千年前の日本に、「元祖ムシガール」がいたことにビックリです。

古くから、アゲハ蝶は「復活と再生」を象徴する生き物と信じられていたそうな。

それ故に、永遠の繁栄や幸福を願う一族の家紋に用いられて。

平清盛などの桓武平氏から、織田信長の家紋にまで。

身近な所では、歌舞伎の名門「播磨屋」にも受け継がれて。

二代目中村吉右衛門さんの自叙伝の題名は「夢見鳥」。

「夢見鳥」とは蝶々の別名で、荘子の「胡蝶の夢」が由来のようで。

夢から醒めた時、「人間である自分」が蝶になった夢を見たのか、「蝶である自分」が人間になった夢を見ているのか?

夢の中の蝶は、目覚めるまで自分が蝶以外のものであろうなどとは思いもしなかったはず。

ひょっとしたら人間の一生も、「一夜の夢」に過ぎず、それに気づかずに生きているのかも。

ちなみに、織田信長は「辞世の句」でこんな言葉を。

人間50年
下天のうちをくらぶれば 
夢幻のごとくなり

地球上の生態系において、ホモ・サピエンスは数百万種の生き物の中の「ただの一種」に過ぎず。

新型ウイルスの脅威に慌てふためく人間界は、アゲハ蝶の眼にはどう映っているのやら。

この期に及んでも、「差別と偏見」や「搾取と弾圧」が横行する情けない世界。

「自然の摂理」に従って生きるアゲハ蝶のほうが、よほど幸せなのかも。