「冬ごもり中」のアリやミツバチやチョウたちも、そろそろ「出番の準備」を。
以前、「カマキリラバー」の香川照之さんのことを書きましたが、今日は「アリラバー」について。
文学者でも科学者でもあった「青い鳥」の作者モーリス・メーテルリンクです。
彼は、著書「蟻の生活」で、こんな言葉を。
「蟻は、地球上で最も高貴で慈悲深く、献身的で愛他的な存在である」。
(最も進化したはずの人間よりもですか?)
確かに「蟻の生き方」は、知れば知るほど、不思議な魅力が。
集団生活の中で、巣の建設と防衛、食糧の調達と分配、幼虫の世話など、「見事な共同作業」を。
繭を守るハタラキアリは、後脚二本を切り落とされても、幼虫を安全な場所に移そうと懸命に。
彼らの行動は、「個」があたかも「全体」と一心同体のようで。
「ダーウィンが来た!」で紹介されたハキリアリも、驚きの「共同ワーク」を。
「キノコ栽培」を行うために、収穫、運搬、道路整備、防御など、それぞれの役割を担う「高度な分業体制」。
予期せぬ「天敵の襲来」や「豪雨の被害」にあっても、仲間同士が力を合わせて、「一糸乱れぬチームワーク」を発揮して。
どこにも指導者はおらず、誰からの指示・命令も受けずに、どうしてそんなことができるのか???
「管理する人」と「される人」による「上下の階層」で動いている人間社会。
「理想的な組織」は、司令塔などなくても、秩序を維持できる「自発的なコミュニティ」だとすれば。
何故に、蟻にはできて、人間にはできないのかが、摩訶不思議。
おそらく、「私利私欲」の有無が、その分かれ道かも。
きっと、「蟻の辞書」には、「出世競争」や「ゴマスリ」、「依怙贔屓」や「パワハラ」などの言葉はないのでしょうね。