昨日、気になるニュースが。
中国で、草間彌生さんの名を騙った贋作展が開かれていると。
草間さんと言えば、水玉模様。
個性溢れる作品が、世界的に評価されている前衛芸術家です。
「何でもあり」の中国らしい話ですが、草間さんは怒りを堪えて、こんなコメントを。
「私の人生をかけた創造をかすめとり、誤った形で皆さんの目に触れている状況は、本当に残念でなりません」。
3年程前に、印象に残ることが。
草間さんが描いた富士山の油彩画を、木版画にしようとの試み。
協力したのが、浮世絵技術を現代に伝える「アダチ版画研究所」。
前衛的絵師と伝統的職人との「興味深いコラボ」です。
心惹かれた出来事は、摺り師による「原画と異なる彩色」への提案。
この世界では、禁じ手かも。
「職人の本分」をわきまえぬ不埒なことのよう。
アダチ版画の中の意見が分かれ、深刻な対立が!
結論は、草間さん本人に見てもらった上で、ご意向に従うことに。
さすが、器が大きい草間さん。
まさに案ずるより、産むが易し。
「あら、この色もいいわね」で、一件落着!
結果的に、赤、青、緑、桃、茶、黄、黒の「七色の富士山」(各色限定120部)が制作されました。
(残念ながら画像は掲載できません)
同じ版木を用いて、どんな色の作品でも作れること。
これが木版画の特徴です。
既に「草間富士山」は、七色すべてが完売とのこと。
ちなみに、当時の価格は84万円(専用額付)。
今なら、銀座のある画廊では、何と540万円のプライスタグが!