「道の辺の 尾花が下の 思ひ草 今さらさらに 何をか思わむ」
(万葉集 詠み人知らず)
風に揺れるススキの野原を歩きながら、「見つからない答」を探してみるのも、秋ならでは楽しみです。
目下の関心事は、「創作活動」。
「自然と生き物」を描く木版画ですが、主題は「その繋がり」。
自然界の「全体調和」の中で、空や海や山も、樹木や草花も、虫や鳥や魚も生かされています。
そう思い始めると、迷い道に。
「目に見えないもの」を「目に見える作品」にしようとする試みか?
「作り手の想い」(世界観)を、カタチとイロで表現するなんて、到底無理でしょう。
写真家の方々なら、分かってもらえるかも。
美しい風景を切り取った写真。
同じ被写体であれば、誰が撮っても一緒でしょうか。
きっと違うはず。
撮影者それぞれに、「写真に込めた想い」があるから。
「星の王子さま」のフレーズに、「一番大切なことは、目に見えない」。
言葉も同じでしょう。
「心に生じた想い」を、言葉で表現することは、至難の技。
例えば、深い感動。
言葉にすればするほど、「言葉の限界」に。
おそらくブログを書かれる方々は、その「歯痒さ」を感じておられるのでは。
世の中はほとんどが、「目にも見えず」、「言葉にもできない」ことで、成り立っています。
金子みすゞさんの「星とタンポポ」に。
「見えぬけれどあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ」。
「ある」のだから探し続ける。
それが生きるということでしょうか。