版画家と料理人

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2018/09/header20180906140939_238712789.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2018/09/header20180906140939_724071278.jpg
最強の台風上陸、北海道の大地震と災害が続いています。被災された方々に、お見舞い申し上げます。

カワセミシリーズ次作の制作を開始しました。目下の作業は下準備。
昨日は、彫刻刀を砥石で研ぎ、版木20枚の両面を紙ヤスリで研磨しました。

木版画家にとって「彫刻刀は絵筆」で「版木はキャンパス」。
とっても「地味な力仕事」ですが、作品の出来映えを左右する大事なプロセスです。

作業中に時々、板前さんの仕事を連想します。美味しい料理を作るために包丁を研ぎ、食材の吟味と下ごしらえをしっかりと。
「版画家と料理人」は似た者同士かもしれません。

版木を平滑に磨く工程は、同時に木理を目視でチェックする作業でもあります。
一枚一枚が異なる自然由来の板目。この波型や節目をどのような図柄に活かそうか、この版木を縦に使った場合、横に使った場合のイメージを描き、図柄との相性を考えます。

「空の雲」にはあれが、「海の波」にはこれが‥‥。
「鳥の羽毛」はどれにしようか?
「岸の岩肌」はそれでいけるか?
おそらく料理人も食材を選びながら、そんな風にひとりつぶやいているのかもしれません。