「渺茫の宙」を見つめて

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/12/header20171227063109_962268931.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/12/header20171227063109_348516465.jpg
木版画では、作品のオリジナリティを保証するために、余白に限定部数、作品名、作者名、制作年を自筆します。さらに作者の「秘めやかな楽しみ」なのですが、さりげなく副題を付けることもあります。
私の第二作「Owl in Blue」のサブタイトルは、「渺茫の宙」(びょうぼうのそら)です。「渺茫」という言葉で「無限の広がり」をイメージしました。

冬の星空はひときわ美しいですね。子供の頃、宇宙に星の数は、いくつあるのかと思ったりしませんでしたか。太陽系が属する銀河だけで2千億個あり、宇宙には銀河が1千億個以上もあるとのこと。気が遠くなるような数ですが、肉眼で見えるのは6等星以上。その数は9千個弱と言われてますので、北半球にある日本の夜空では、4千個程度が見えるようです。

大人になってからも、不思議に感じること。いま見ている星の輝きは、一つ一つが異なる「過去の光」だということです。オリオン座の星々を二次元で見れば、狩人の姿が浮かんできます。その実像は、地球からの距離が500光年から1500光年の間に散在する三次元空間の星々です。そう考えてみると、オリオン座もまた異なる姿に見えてくるかもしれません。

狩人オリオンの右肩に位置する一等星ベテルギウスは、超新星爆発の寸前にあり、世界中の天文学者が注目しているそうです。太陽の1000倍もある巨大な星が、地球から640光年の近さで大爆発した時、地球にはどのような影響があるのでしょうか。爆発の光が地球に届くまでに640年かかるので、既に消滅しているのかも‥‥。

そんなことを知ってか、知らずしてか、深い森に佇む「青のフクロウ」は、「渺茫の宙」を静かに見つめています。