「月に戻らぬかぐや姫」

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/12/header20171221084238_955187033.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/12/header20171221084238_468484752.jpg
この時期はお気に入りのテレビ番組も次々と最終回です。私が選んだ今年のNHKドラマの最高傑作は「アシガール」。目立たない時間帯の放映でしたが、意外と多くの「隠れファン」がいたようです。
戦国時代にタイムスリップした女子高生の唯(黒島結菜)が、一目惚れした若君(健太郎)の命を守るために、足軽唯之助になりすまして大活躍するという奇想天外な物語です。

普段、恋愛物のドラマは見る気がしないのですが、原作は森本梢子さんの人気少女漫画。思わずクスッと笑ってしまうコミカルな演出がツボにはまり、毎回楽しませてもらいました。
一途で素直でユーモラスな唯と強く優しく爽やかな若君。主役二人の抜群の好感度に加えて、多士済々の脇役たちの個性も輝いていました。出演者が自然体で楽しんでいる様子から、制作チームの一体感が伝わってきました。

最も印象的なシーンは最終回。「唯を正室に迎えたい」との若君の願いに立腹した殿様に、天野信茂(イッセー尾形)がさりげなく語りかけます。
「唯には不思議な力がある。まるで我らに新たな命を灯しに参ったような気がする。遥か遠くから現れた守り神かもしれない」と。
確かに、唯は「月に戻らぬかぐや姫」のように思えてきます。原作者の森本さんに、そのイメージがあったかどうかは分かりませんが‥‥。

そういえば、かぐや姫の末裔が月に帰らず地上の男性と結ばれたという物語(安澄加奈さんの竹取異聞「いまはむかし」)もあるようです。

私の木版画デビュー作は「Owl in Orange」。サブタイトルを「月に思ふ」と名付けた作品です。次回も月にまつわるお話を続けます。