Owl in Violet

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/06/header20170616204337_306071260.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/06/header20170616204337_984107031.jpg
制作中の「Owl in Violet」は、版木の彫りが出来上がり、いよいよ「摺りの工程」に入ります。紫を基調にどんな色の組み合わせにしようか、あれこれ悩みながら考える至福のプロセスです。
最初の原画の色合いにこだわらず、版木を用いて新たに絵を描く気分で彩色できることも木版画の醍醐味です。難しい色彩理論を学んで、「個の色」の色相と彩度と明度を選び、「全体の配色」をロジカルに組み合わせる方法もありますが、浮世絵の時代には、そんな理論抜きでも見事な作品が生まれました。理屈以前に、制作者の感性ありきということでしょうか。
実際の摺りの場面では、イメージした色が出なかったり、配色のバランスがしっくりこなかったり、納得がいかずに何度か摺り直すこともあります。
摺り上がりの出来不出来は、絵の具と水の配合、糊の混ぜ加減、和紙の湿り具合、バレンの選択と擦り方等、各要素の組み合わせで決まります。論理と感性の間を行きつ戻りつしながら試行錯誤を重ね、作品の完成に近づいていくプロセスを楽しんでいます。