木版画作りの楽しさ

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/02/header20170210164809_742425163.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2017/02/header20170226131121_038757258.jpg
橙のフクロウ(「月に思ふ」)、青のフクロウ(「渺茫の宙」)は、いずれも15版18度摺りで限定部数25、制作期間はそれぞれ約3ヶ月でした。
浮世絵版画の時代には、絵師と彫り師と摺り師の専門職人による分業体制で作品作りが行われていました。その全工程を一人でこなす作業は容易ではありませんが、技術の奥深さに魅せられて試行錯誤を繰り返しながら修練しています。
原画制作はアートの世界、版木に転写して彫り進み、和紙に色彩を摺り込む工程は、宮大工や友禅染め職人のような伝統工芸の世界です。
彫刻刀やバレンを巧みに使いこなす技倆もさることながら、出来映えのよい作品を作るには、実は地道な下準備が大切です。例えば、彫る前には紙ヤスリで版木を平滑に磨き上げたり、砥石で彫刻刀の切れ味を鋭くする作業が欠かせません。摺りの工程では、和紙の湿り具合が決め手となるため、事前に和紙に水分を含ませておきます。和紙の種類やその日の湿度や温度による微妙な調整は、マニュアル通りには行かない「カン、コツの世界」のようです。
左脳を偏重しがちな日常の中で、右脳の働きを活性化させてくれる木版画作りの作業は、新鮮な楽しさをもたらしてくれます。