幼い魚もオシャレに着飾って

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2014/09/header20170227172544_127369092.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2014/09/header20170306093950_905703960.jpg
ベストドレッサー賞の最終回は、可愛らしいキッズコレクションを紹介しよう。人も魚もどんな生き物も、幼い子供たちは魅力的だ。先ず水玉キッズのミナミハコフグだ。黄色い箱型の体一面に黒のドットが散りばめられている。何故、水の抵抗を受けにくい流線形ではなく箱型なのか、不思議な形の魚だがとにかく可愛い。縞々キッズにはサザナミヤッコの幼魚を推そう。キンチャクダイの仲間に共通する特徴だが、成長につれて不可逆的に変化し続ける縞模様はまさにアートの世界だ。二色キッズはイロブダイのヤングが相応しい。何ともおめでたい紅白のツートンカラーだ。オオカミに食べられそうになった赤ずきんちゃんのイメージが浮かんでくる。
実は魚の世界では、まったく別種と思っていた魚が親子だったりすることがよくある。幼魚が成魚になると劇的に大変身するということだ。今回のキッズ3種と並べて実際の親の姿を見較べたら、きっと驚くことだろう。海の中の厳しい生存競争に打ち勝つために、特にひ弱な幼少時代は、大人と異なる容姿の方が有利な選択なのかも知れない。幼魚はある種の擬態能力を用いて、捕食者から自らの身を守っている。食べられないもの、食べても美味しくないものに見えるように。あるいは、敵ではなく味方の魚に見えるように、長い年月をかけて自らの姿形を選び続けてきたのだろう。魚キッズのオシャレなデザインには、そんな進化の歴史が秘められている。