美しいサンゴ礁の海に潜って

http://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2014/08/header20170301145703_261713689.jpghttp://www.biodesign-japan.com/wp-content/uploads/sites/1887/2014/08/header20170301145703_885737698.jpg
さあ!美しい海の生き物たちに会いに行こう。琉球列島の海に潜れば目の前にサンゴ礁の「森の風景」が拡がる。テーブル状や枝状のサンゴ、花のような姿のサンゴ等、自然の多彩な造形美に目を奪われる。植物と思われがちなサンゴだが、実はクラゲやイソギンチャクと同じ仲間に分類される刺胞動物の一種だ。サンゴの特徴は、ポリプと呼ばれる個体が大量に集まった群体を形成していること、そしてポリプの内部に単細胞藻類の褐虫藻を取り込んで、共同生活を送っていることだ。家主のサンゴは自らの触手で動物プランクトンを捕食しているが、同時に店子の褐虫藻が光合成で作った栄養成分を受け取っている。またポリプの中で増殖する褐虫藻は、サンゴの代謝産物である二酸化炭素やアンモニア等を受け取って、自らの光合成に役立てている。
このサンゴと褐虫藻の共存共栄の関係、いわゆる「相利共生」は、両者相互の便益提供にとどまらず、地球の生態系全体にとっても大切な価値をもたらす関係だ。陸上の植物を超える高い二酸化炭素吸収率と海水を浄化する働き、自然の防波堤の機能、海の生き物を守り育むシェルターの役割等は、異種間の両者コラボが作り出す価値だ。ダイバーとしては、世界の海で問題視されているサンゴの白化現象も心配なのだが、一人の人間としては「ヒトという生物種」の相利共生意識の希薄化について、気になることが多い。人間は自らの独善的で利己的な振舞いを省みて、生き物の賢い互恵関係から学んだ方がよさそうだ。